フランスにおける日本酒と日本ワインの人気が高まり、特に世界ワインコンクール『フェミナリーズ』での高評価がその背景にある。日本産酒類の輸出は増加傾向にあり、フランス市場においても需要が拡大している。気候変動によりフランスワインが重くなる中、軽やかで自然 ...

再エネの話には夢がある。空気は汚れないし、自然と共生できる。おまけに石炭などの資源を使わないのでタダだ思われている。まさに理想的なエネルギーのようだが、その実態を探っていくとおぞましい未来が見えてくる。

原発から出る放射性廃棄物の最終処分の研究はフランスのみならず日本でも進んでいる。だが、最終処理された廃棄物をどこに埋めたらいいのか。候補地はいくつか出ているが最終決定は先延ばしされている。

脱原発を積極的に進めるドイツでは、太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーの開発が盛んに行われている。ところが再生可能エネルギーが増え過ぎてしまったために、国は電力供給バランスの維持に多大なコストをかけなければならなくなった。そしてそのつけは国 ...

金持ちだけが得をするドイツの「再エネ法」は「再エネ賦課金」の増大で22年経って漸く廃止された。だが付加金は税金に置き換わっただけで国民負担は変わっていない。この「賦課金」構造は日本も同じだ。

六ヶ所村の原子燃料サイクル基地ができるまでの40年は、まさに反対運動との対決の歴史であった。ところが反対運動が収束した2012年に当時の政権党である民主党は、突如再処理事業からの撤退を決定するのだった。

人種差別、経済格差、ジェンダーの不平等、不適切な発言への社会的制裁…。世界ではいま、モラルに関する論争が過熱している。「遠い国のかわいそうな人たち」には限りなく優しいのに、ちょっと目立つ身近な他者は徹底的に叩き、モラルに反する著名人を厳しく罰する私た ...

人種差別、経済格差、ジェンダーの不平等、不適切な発言への社会的制裁…。世界ではいま、モラルに関する論争が過熱している。「遠い国のかわいそうな人たち」には限りなく優しいのに、ちょっと目立つ身近な他者は徹底的に叩き、モラルに反する著名人を厳しく罰する私た ...

1997年に一世を風靡したドラマのひとつに『ビーチボーイズ』がある。反町隆史さんと竹野内豊さん演じるふたりの青年が湘南の海辺でただ一緒に暮らしている「だけ」の話だ。この脚本を手がけた岡田惠和さんは、「ただ暮らしているだけ」の「だけ」をドラマにしてきた ...

人種差別、経済格差、ジェンダーの不平等、不適切な発言への社会的制裁…。世界ではいま、モラルに関する論争が過熱している。「遠い国のかわいそうな人たち」には限りなく優しいのに、ちょっと目立つ身近な他者は徹底的に叩き、モラルに反する著名人を厳しく罰する私た ...

2015年に群像新人文学賞を受賞したデビュー作の『十七八より』から最新作の『二十四五』まで、精力的に作品を発表し続け、読者を魅了してやまない作家・乗代雄介。デビュー10周年を記念して、あわいゆきさんによる全単行本解題をお届けします。

5月に小説作品集『スノードームの捨てかた』を刊行されたくどうれいんさん。『氷柱の声』以来約4年ぶりとなる小説であり、初の短篇集です。時間をかけて重ねてきた短篇を纏めた贅沢な1冊にまつわるエッセイ「本の名刺」をお届けします。